Roobaroo  DJらは早朝にラジオ局を占拠し、ラジオにより国防大臣暗殺を自白する。カランがその自白を終えた後に、動揺を隠せないディスクジョッキーが「と、とりあえず音楽でもお聞き下さい」と流す曲がこれ。「Rang De Basanti」の予告編でも流れていた。アコースティック・ギターの音と、だるそうに歌うボーカル、そしてARレヘマーンの「ルーバールー」という叫びの調和が心地よい名曲。「A Generation Awakens」という副題が示す通り、この曲のテーマは「覚醒」であろう。ここで歌われている「(太陽の)光」とは、強大な権力のことを指し、それに立ち向かう「自分の中の炎」を発見した喜び、そして共に「光」に立ち向かっていく道連れを捜し求める気持ちが表現されているのだと思う。
रूबरू
アルバム Rang De Basanti
作曲 A.R.Rahman
作詞 Prasoon Joshi
歌手 A.R.Rahman, Naresh Iyer
踊り Aamir Khan etc

アェー サーラー アビー アビー フアー ヤキーン
ऐ साला अभी अभी हुआ यक़ीन
おい、たった今、確信が持てたよ

キ アーグ ハェ ムジュ メン カヒーン
कि आग है मुझ में कहीं
俺の中のどこかに炎が燃えてるんだ

フイー スバー マェン ジャル ガヤー
हुई सुबह मैं जल गया
朝が来て俺は燃えてるよ

スーラジ コ マェン ニガル ガヤー
सूरज को मैं निगल गया
太陽を呑み込んじまったよ

「サーラー(साला)」とは直訳すれば「嫁の兄弟」という意味で、口語では相手を罵る悪口になる。ただ、親友同士なら割と気軽に言い合える言葉でもある。歌の冒頭が悪口で始まっているので驚くが、これは親友への呼び掛け、もしくは「畜生!」みたいな意味だろう。
ルーバルー ローシュニー ルーバルー ローシュニー
रूबरू रोशनी रूबरू रोशनी
光に向かって行こう!

ジョー グムシュダー サ クァーブ ター
जो गुमशुदा सा ख़्वाब था
失ってしまったと思っていた夢

ヴォ ミル ガヤー ヴォ キル ガヤー
वह मिल गया वह खिल गया
見つけたよ、花開いたよ

「ルー(रू)」とは「顔」という意味。「ルーバルー(रूबरू)」とは直訳すれば「顔と顔」で、つまり「対面する」という意味。よって「ルーバルー ローシュニー(रूबरू रोशनी)」は「光と対面する」が直訳になる。ここでは意訳した。
ヴォ ローハー ター ピガル ガヤー
वह लोहा था पिघल गया
鉄は溶けてしまったよ

キンチャー キンチャー マチャル ガヤー
खिंचा खिंचा मचल गया
グチャグチャにこねまわされて

スィタール メン バダル ガヤー
सितार में बदल गया
スィタールに変わっちまったよ

「鉄」とは暗に「戦争」や「暴力」のことを指すのだろうか?それが「俺」の中の「炎」によって溶けてしまい、スィタール(弦楽器)に変わってしまったということは、「戦争が終わって平和が来た」という意味だろうか?
ルーバルー ローシュニー ルーバルー ローシュニー
रूबरू रोशनी रूबरू रोशनी
光に向かって行こう!

ドゥアーン チャター クラー ガガン メーラー
धुआँ छटा खुला गगन मेरा
煙は晴れて、俺の空が見えて来たよ

ナイー ダガル ナヤー サファル メーラー
नई डगर नया सफ़र मेरा
俺の新しい道、俺の新しい旅

ジョー バン サケー トゥー ハムサファル メーラー
जो बन सके तू हमसफ़र मेरा
お前も俺の道連れになってくれるなら

ナザル ミラー ザラー
नज़र मिला ज़रा
ちょっと俺の目を見てくれよ

ドゥアーン チャター クラー ガガン メーラー
धुआँ छटा खुला गगन मेरा
煙は晴れて、俺の空が見えて来たよ

ナイー ダガル ナヤー サファル メーラー
नई डगर नया सफ़र मेरा
新しい道、俺の新しい旅

ジョー バン サケー トゥー ハムサファル メーラー
जो बन सके तू हमसफ़र मेरा
お前も俺の道連れになってくれるなら

ナザル ミラー ザラー
नज़र मिला ज़रा
ちょっと俺の目を見てくれよ


アーンディヨーン セ ジャガル ラヒー ハェ ロウ メーリー
आँधियों से झगड़ रही है लौ मेरी
俺の炎は嵐と戦っているんだ

アブ マシャーローン スィ バル ラヒー ハェ ロウ メーリー
अब मशालों सी बढ़ रही है लौ मेरी
俺の炎は今や松明のように燃え盛ってるんだ

「アーンディー(आँधी)」とは5~6月に北インドで吹き荒れる熱砂嵐のこと。
ナーモ 二シャーン ラヘー ナ ラヘー
नामो निशान रहे न रहे
根こそぎにされようとされまいと

イェ カールワーン ラヘー ナ ラヘー
यह कारवाँ रहे न रहे
仲間がどんな目に遭おうとも

ウジャーレー メン ピー ガヤー
उजाले में पी गया
昼の光の中で我慢してしまっていたんだ

ローシャン フアー ジー ガヤー
रोशन हुआ, जी गया
光がないと生きていけなくなってしまっていたんだ

キョーン セへテー ラヘー
क्यों सहते रहे
でも、もう我慢ばかりする必要はないんだ

この部分も読解が困難である。特に「ピー・ガヤー(पी गया)」と「ジー・ガヤー(जी गया)」の訳で頭を悩まされた。

「ピー・ガヤー(पी गया)」は「飲む」という意味の動詞「ピーナー(पीना)」の語幹+助動詞「ジャーナー(जाना)」の完了形であろうか、それとも「親愛なる人」という意味の名詞「ピー(पी)」+「行く」という意味の動詞「ジャーナー(जाना)」の完了形であろうか?ここでは前者を取り、「飲む」という動詞を「我慢する」という意味で考えた。

「ジー・ガヤー(जी गया)」は「生きる」という意味の動詞「ジーナー(जीना)」の語幹+助動詞「ジャーナー(जाना)」の完了形であろうか、それとも「心」という意味の名詞「ジー(जी)」+「行く」という意味の動詞「ジャーナー(जाना)」の完了形であろうか?ここでは前者を取った。
ルーバルー ローシュニー ルーバルー ローシュニー
रूबरू रोशनी रूबरू रोशनी
光に向かって行こう!

ドゥアーン チャター クラー ガガン メーラー
धुआँ छटा खुला गगन मेरा
煙は晴れて、俺の空が見えて来たよ

ナイー ダガル ナヤー サファル メーラー
नई डगर नया सफ़र मेरा
俺の新しい道、俺の新しい旅

ジョー バン サケー トゥー ハムサファル メーラー
जो बन सके तू हमसफ़र मेरा
お前も俺の道連れになってくれるなら

ナザル ミラー ザラー
नज़र मिला ज़रा
ちょっと俺の目を見てくれよ

ルーバルー ローシュニー ルーバルー ローシュニー
रूबरू रोशनी रूबरू रोशनी
光に向かって行こう!

アェー サーラー アェー サーラー アェー サーラー
ऐ साला ऐ साला ऐ साला
なあ、友よ・・・