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  ジャガじいさんと会話 Jagy City









ジャガじいさんの顔
 ふぉっふぉっふぉ、よくいらっしゃった、旅のお方。わしはジャガじいさんというものですがじゃ。旅のお方は神様同然ですがじゃ、ゆっくりくつろいでくだされ。ま、わしらが本当の神様なんじゃがな。ふぉっふぉっふぉ。旅の思い出話になるかは分かりかねますが、今日は特別にジャガンナート一族の秘密をお教えしますがじゃ。
 


ジャガンナートの秘密
 我々ジャガンナートは、インドの東部、オリッサ州のプリーを中心に信仰されている神様なのですがじゃ。プリーはヒンドゥー教徒の4大聖地のひとつでありますがじゃ。「ジャガンナート」とは「世界の主」という意味なのですがじゃ。おこがましい名前かもしれませんが、本当のことなので仕方がないのですがじゃ。ふぉっふぉっふぉ。

 旅のお方もお察しの通り、我々ジャガンナート一族は他の神様とは一風違った姿形をしておりますがじゃ。眼はまんまるで、身体は丸太でできているのですがじゃ。ナウい言葉で言えば、キュートな神様なのですがじゃ。これはもともと我々が樹木の神様だったことを表しているのですがじゃ。何千年も昔から信仰されてきた、実にありがたい神様なのですがじゃ。ふぉっふぉっふぉ。

 ところが最近になりましてな、ジャガンナート一族はヴィシュヌの街に住むクリシュナ様の分身でもあることが分かったのですがじゃ。クリシュナ様と言えば、神聖インド帝国のスーパースター。真に光栄なことですがじゃ。ジャギーやジャガポン、それにジャガパパ、ジャガママ、ジャガ犬まで、全ての元はジャガンナートにあり、つまりは同じクリシュナ様にあるのですがじゃ。ところが、バラバドラとスバドラーはちょっと違いましてな、バラバドラはクリシュナ様の兄君、スバドラーはクリシュナ様の妹君の分身らしいのですがじゃ。科学が発達するといろんなことが分かって面白いのですがじゃ。

 我々ジャガンナートを信仰する人間は、いささか熱狂的な者が多いのですがじゃ。お祭りになると大きな山車(だし)が街中を巡るんじゃが、その車輪の下に轢かれて死ぬと極楽浄土に行けるなどと信じとるバカンツーがおってな、毎年毎年祭りをやるごとに死人が出るのですがじゃ。哀れなことですがじゃ。この熱狂振りが遠く外国まで伝わって、英語のjuggernautになりましてな、迷信、盲目的服従や、巨大トラックを意味するようになったのですがじゃ。うれしいやら悲しいやらでございますがじゃ。

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