▲ | ◆ビーマ対ドゥリヨーダナ◆ |
敗戦が決定的となり、ドゥリヨーダナは失望して一人で池の中に入っていた。そこへパーンダヴァの5王子であるユディシュティラ、ビーマ、アルジュナ、ナクラ、サハデーヴァがやって来た。5王子は池の中に隠れようとしているドゥリヨーダナを嘲り笑うが、ドゥリヨーダナは「火照った身体を冷やそうとしていたのだ」と反論し、「こちらは一人なのだから、一人ずつかかって来い」と挑発した。そこでビーマがドゥリヨーダナと戦うことになった。 ドゥリヨーダナとビーマは戦いにおいてほぼ互角で、なかなか決着がつかなかった。戦いを観戦していたクリシュナは、アルジュナにボソッとこんなことを話した。 「ビーマはかつて賭博場で、ドゥリヨーダナの太ももを砕いてやると誓ったが、あれを実行するだろうか。」 かつてサイコロ賭博でユディシュティラが最愛の妻ドウラパディーまでも失ってしまったとき、勝ち誇ったドゥリヨーダナはドウラパディーの眼の前で左の太ももを露出するという非礼を犯した。それを見たビーマは怒って「お前の太ももを棍棒で砕かない限り、私は天国へ行かない」と誓ったことがあったのだ。 それを聞いたビーマはあの時のことを思い出し、飛び上がってドゥリヨーダナのももに棍棒を打ち付けて大腿骨を粉々に砕いた。ドゥリヨーダナは致命傷を負って倒れ、ビーマはその頭の上に足を乗せて踊り始めた。ユディシュティラはビーマを止めた。たまたまその場に居合わせたバララーマは、ヘソから下を攻撃してはいけないというルールを破ったビーマを責めたが、クリシュナがとりなした。そして5王子はドゥリヨーダナをその場に残して立ち去った。 |
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