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神聖インド帝国ヴィシュヌの街ラーマの城>ハヌマーンと話す
  ハヌマーンと話す Vishnu City















 もちろんバナナでござるよ。でも、基本的に何でも食べちゃうでござる。拙者が子供の頃は太陽まで食べようとしてしまったことがあるのでござるよ。この話、興味あるでござるか?
 

太陽を食べるハヌマーン

太陽を食べるハヌマーン
 猿に姿を変えられた母上アンジャナーから拙者が生まれた話はしたでござるな?拙者は風神ヴァーユと猿王妃アンジャナーから生まれたのでござる。しかし拙者は生まれるや否や空腹を覚えたのでござる。母上は何も食べるものを持っていなかったのでござる。そのとき拙者はふと太陽を見たのでござる。まだ拙者は生まれて間もなく何も知らなかったゆえ、また非常に空腹だったゆえ、太陽を果物と勘違いしてしまったのでござる。拙者は勢いよく空に飛び立つと、太陽めがけて突進したのでござる。

 太陽もたまったものじゃなかったのでござるな、一目散に逃げ出したのでござる。拙者は逃がすものかと必死で追いかけて、ついにインドラ様の天国まで至ってしまったのでござるよ。インドラ様とは、当時世界を治めておられた最高神でござる。

 インドラ様は太陽を呑み込もうとする拙者を見て、稲妻を投げかけてきたのでござる。拙者は突然のことであったので避け切れず、稲妻は拙者の爪に当たって、そのまま地上まで落っこちてしまったんでござるよ。

 しかるにこれを見ていた拙者の父上ヴァーユは、復讐するために全ての神々の身体の中を風になって駆け巡り、痛みを起こさせたのでござる。父上の得意技でござるな。これにたまりかねたインドラ様は、拙者と父上に詫びを言い、拙者を不死身にしてくれたのでござるよ。拙者の超人的力はこのときに身についたのかもしれんでござる。
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