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神聖インド帝国ヴィシュヌの街>住民の家
  住民の家 Vishnu City




住民の家
老人




 昔むか〜しの話じゃ・・・えっ、いきなり語り始めんどくれ?いいじゃないか、ワシの話を聞きに来たんじゃろ?さ、気を取り直して行くぞ。昔むか〜しの話じゃ・・・えっ、何の話かって?そりゃあ、ヴィシュヌ様がいか〜に偉大かを示す話に決まっておろう。さぁ、心して聞くがよい・・・。
 
誰が一番偉大か?
 昔むか〜しの話じゃ、7人の聖仙が集まって、三大神の中で誰が一番偉大な存在か話し合ったことがあったのじゃ。三大神とはもちろんヴィシュヌ様、ブラフマー様、シヴァ様のことじゃぞ。7人の聖仙は長い間話し合ったのじゃが、いっこうに結論に達しなかったのじゃ。そこで、ブリグ仙が直接三大神に会いに行って確かめることにしたのじゃ。

 ブリグ仙はまず、創造神ブラフマー様のところへ行ったのじゃ。当時、ブラフマー様は多くの崇拝者を集めておって、たくさんの信者に囲まれて傲慢になっておったのじゃ。ブラフマー様はブリグ仙がやって来ても挨拶もせんかった。ブリグ仙は怒って、「この神を礼拝する者は誰もいなくなるだろう」と呪いの言葉をかけたのじゃ。

 次にブリグ仙はシヴァ様のところへ行ったのじゃ。ところがシヴァ様はちょうど妻のパールヴァティー様と交合中じゃった。ブリグ仙は外で終わるのを待っておったのじゃが、何百年たっても終わる気配がなかったのじゃ。ブリグ仙はまたしても怒って、「この神は暗闇の中で性器の形で礼拝されるようになるだろう」と呪って立ち去ったのじゃ。

 最後に訪れたのが、我らがヴィシュヌ様のところじゃ。ヴィシュヌ様は竜王アナンタ様の上で横になって眠っておったのじゃ。ブリグ仙は何百年もヴィシュヌ様が目を覚ますのを待っておったのじゃが、全く起きる気配がなかった。またまたブリグ仙は怒ってヴィシュヌ様を蹴飛ばしたのじゃ。するとヴィシュヌ様は目を覚ましたのじゃが、ブリグ仙が自分を蹴ったことを知ると、怒りもせずに「足にお怪我はありませんでしたか?」と聞いたのじゃ。これに感激したブリグ仙は、ヴィシュヌ様こそ最高に偉大な神であることを確信したのじゃ。
老人




 ヴィシュヌの街に住んでおるワシらも、ヴィシュヌ様の怒ったところなど一度も見たことがない。本当に素晴らしい神様じゃて。
 

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